カスタムペイント

XR大改造計画

今回のネタは長くなります。と最初に申しておきます。

はるか遠方の福岡県のオーナーさんより、OX(REV)のXRを塗装からパーツ交換までとことんやりたい!というご依頼を受けました。
車いす製作は福祉の関係上、地元の業者さんで依頼して、あとは全て橋輪で改造という内容です。
以前からずっと橋輪の改造等をチェックしてくれていたようで、基本のコンセプト以外はお任せモード。
遠方なのでお会いしたこともないのに、ギャンブラーです(^^;)

先ずは送られてきた状態。
と、画像を載せたいところですが、塗装に出すのに急いでいたのでいつもの撮り忘れdeath。
とりあえずメモ用に残しておいた画像が有ったのでそれを。
016
無塗装のXR。リジット(固定車)なのであっという間に全バラ状態。
フレーム本体はKADOWAKIコーティングに、他のパーツ類はNewコート。
オーナーさんは色を決めるのに直接KADOWAKIに塗装済のカラーサンプルをオーダーして吟味するという凝りっぷり。
そんなお客さん見たことない。

フレーム塗装は先に仕上がってきたのですが、パーツ類のコーティング待ちです。(こうなることは分かっていたので先に説明済)

さぁ、これからディテール説明していきます!

先ずは一番時間の掛かるホイール編。
SPINERGYホイールを全て分解して、ホイールリムとハブをコーティングして再び組み付ける作業。
初めての改造パターンです。
011a
大人気の【タングステン】にコーティングされたハブとホイールリム。
今回のカラーリングはシックな感じです。
これ、通じゃない人は、言われても「何が?」となるくらい、改造した派手さはありませんが、かなりマニアックな内容です。

011b
こんな感じでスポーク調整しながら組み付けていきます。
自慢じゃなくて自慢ですが、この作業ができる車いす屋さんは国内にほとんど無いかと思われます。
自慢ですが。
ホイールを組み付けする上で、更にマニアックなのが・・・
012
こだわりの極致。ハブのベアリングを交換することは有りますが、ここまでくると変態
この車いす、キャンバー2度が付いてます。そのキャンバーに対応すべく内側と外側でベアリングの設定を変えてあります。
オーナーさんの方で用意いただいたんですが、このパターンも初めてでした。

ついでにもう一丁な変態振りを紹介すると、
006a
サイドプレート・アームレスト・ブレーキ等の取付けボルトを自身でチタン製をご用意。
まぁ、僕も同類なのでチタンパーツは使ってますが、このボルトメーカーは知りませんでした。
▽同封されていた納品書を見てビックリ▽
006b
素敵な価格です。
変態
…と思って、自分が以前購入したチタンボルトの価格を調べたら・・・
同類でした(^^ゞ

完成形は↓
014
ぱっと見はノーマルっぽいですが、ダンディーな仕上がり!タイヤは最高級品のSCHWALBE ONEを履いております。
013
タングステンにコーティングしたハブ。こちらは塗膜が薄くて強いこのコーティングにしましたが、オーナーさんにも「初の試みなので100%大丈夫とは約束できません」とあらかじめお伝えしての試みでした。
しかし、このタングステンとブラックのマッチングはかなり良いですね!

008
アクスルのクランプ部品もタングステンにコーティングしました。

009
ブレーキ部分はダイヤルとナットをタングステンにレバーはブラックパーツに交換、それと前出のチタンボルトをこちらにも使用してます。

010
キャスターフォークはFrogLegsだったので外せる部分だけブラックコーティングしてボルトはタッチペン仕上げにしました。
キャスターは大人気の【dLITEキャスター】です。

007
フットプレート、こちらは表面に滑り止め効果を出すためのリンクルブラックという特殊コーティング。
これはオーナーさんの意向で、初めて知りました。今後使えそうです!

006
アームレストの取付け部。
チタンボルトで留めてます。ただ、問題が。
今回、この部分の形状、初めて見ました。
なんか違和感ないですか??
普通はホルダーにアームレストパイプが入る形なのですが、これはパイプを潰して直接取付けしてあります。
なるほど、軽量化ですね!
オーナーさん、こちらの部分のチタンボルトをパーツリストの通りの長さで注文してしまったので先端が少し余っている。
そう、潰しパイプなのでチョイ短いボルトにしなければいけなかった様で。
ウチでカットしようかとも思いましたが、チタンだし、高い部品なのでやめておきました。部品を買い直してください!と。

004
このアングルだとアームレスト取付けボルトの突き出し量が気になります。
手前のKADOWAKIステッカー、納品時に貼ってあったのですが、どうやら粘着が弱くて剥がれてしまうので橋輪で製作しちゃいました。
ミラー系にしてボディーカラーとマッチしています。

いつもとは逆のパターンになってしまいましたが、最後に完成車をお見せします。
じゃ~ん▽
001
橋輪ステッカーも依頼されたので何種類か色や大きさを用意して試した結果、アンダーパイプの先端にグロスブラックで決定。
ボディーはブリランテブラック(ガンメタ系に見えますがこういう名称です)にグロスブラックのぶっちぎりライン(と言うそうです)
僕の車いすに使用しているWAKO'Sのバリアスコートでフレームをコーティングするよう依頼を受けましたが、プロ用のガラスコーティング剤をゲットしたので、それを3日間かけて3コートしました。
お肌はツヤツヤ。永遠の輝きです☆

005
このライン幅はケイファクさんが以前製作された実寸を教えてもらい、その通りのサイズで塗装しました。

▽フレームを見やすくすると、こんな感じです▽
003
今回のモディファイはシックに渋くまとまりました。
このブリランテブラックとブラックのツートン、なかなか格好良いです。
細部はお任せでやってしまいましたが、まとまり感は抜群かと思います。

最後に、キャンバー付きなのできちんとトーイン&トーアウトを調整。
015
到着後に連絡いただき、とても満足されたようで良かったです!
今回は初体験な事が多くて橋輪としても大変勉強になりました。

車いすの製作は他店なので金額分かりませんが、トータルだとかなりの高級車であることは間違いなし。
工期3か月強お待たせしましたが、信頼いただいてのオーダーありがとうございました。

こんな感じでオリジナリティを醸し出したい変態な方が居ればモディファイしますので、お待ちしております!

※「変態」は誉め言葉なので悪しからず。

| | コメント (0)

軽さのお話し

最近、納車時に写真を撮るのを忘れてしまうことが多々あり痴呆症の心配をしてます。
なもんで、ただでさえサボり気味の投稿を更にサボる悪循環。

先日も橋輪では珍しい機種の【橋本エンジニアリング製 X70】を納車したのに撮り忘れて紹介できず💦
ただ1枚だけ重さを量った画像が残っていたので紹介します!
X70
座幅40cm仕様の折り畳み車いすでこの軽さって凄い!
そう、このX70は軽いんです。流石マグネシウムフレーム❗❗❗
以上。

これで終わりだと空しいので、ちょっと橋本エンジニアリングのネタを付け足しましょう。

だいぶ前に頼んだワンオフで製作のハンドリムがやっと届きました。
Img_8080
これ、橋本エンジニアリングで作ってもらったマグネシウム製。
ハンドリムの取付けタブは前もってリム間を5mm1穴で依頼したのですが、最初に届いた物のリム間がちょっと広くてやり直してもらいました。
通常はウレタン塗装になってしまうということなので、未塗装で。
出来上がってきたら直ぐにNewコーティングへ。何と言っても薄膜で軽いので重量も少しは軽くできるかなと。
Img_7832
△こんな感じで仕上がってまいりました△
一応重さを量ります。
Img_7868
単体でこの重さが軽いのかどうかは不明ですが...
ちなみに、コーティングしてあるのでグリップ感はちょっとアップします↗

ホイールはSPINERGY LXLのカラーオーダーで、
ハブ:Purple スポーク:Black ホイールリム:Purple

▽Blackマグネシウムハンドリムを取り付けるとこんな感じ▽
Img_7932
ホイールだけの時は、ちょっと派手過ぎか?って思ったけど、黒のハンドリムを取り付けたら全体的にシマってイイ感じになりました。
で、重さは?
Img_5989
いい数値が出たのでは?
▽いつもの様に細かい所のオシャレも忘れません▽
Img_7933
さて、ここからタイヤを組み付けていくのですが、重さにこだわっているのでタイヤはSCHWALBE ONEを選択。
このタイヤ、何が凄いかって、購入するとお財布の中身も勝手に軽量化されてしまうんです!オススメ。
チューブも軽量チューブを採用して、リムテープはテープタイプにしました。重さを量ったことないけど、ハイプレッシャーリムテープより軽そうかな?と。

▽全部組みあがると▽
Img_5991a
そして、最終的な重さは
Img_5989
1136グラム(シャフト含まず)

・・・でした。実際に持つと「かる~!!!」と体感できますよ。
一応、マグネシウム製ハンドリムは販売できるので、気になる方はコッソリおたずねください。
そんなに驚く価格ではないです。

| | コメント (0)

機種名に”R"を付けたくなっちゃうようなマシーン紹介

今回のネタは、高級カスタム仕様のREV製RC納車の儀。
最近多忙につき紹介するのが遅くなってしまいました。

オーナーさん、OX製のGWX3からの乗り換えですが、今までお世話になっていたショップでは思ったカスタムができないとのことで、少し遠方ではありますが橋輪を選んでいた次第です。
RCはフルオーダー車なので、かなり細かいところまでの設計指示が可能です。
ここではお伝えしてはいけないレベルまでメーカーに製作対応してもらいました!

さぁ、詳細を見ていきましょう!
Img_6001
赤と黒のツートンでまとめて格好良い仕上がりになっています。
クロスメンバー(折りたたみ部)のがワンポイントで素敵。

Img_6005
dLITEキャスター
キャスターのアッパー部分はブラック仕上げに。ここがノーマルのシルバーだと締まらないんですよ。
キャスターの取付けナットはブラックチタンに交換してあります。

※現在(この時は残念ながら無かった)は写真で見えるゴールドのナットもブラック仕上げの物を用意してあります。


Img_6006
ブレーキレバーは橋輪オリジナルのブラック仕上げに交換してあります。
この部品、非常にクオリティーが高いのでオススメ!

Img_6007
ワンポイントでさり気なくクロメンをキャンディーレッドに塗装してあります。
ここの塗装はメーカーではできないので、社外オーダーになります。
ここがフレームとは別の色だと、格好良いんだよな~★

Img_6010
ホイールはお馴染みのSTRADA。
スポークは定番の内側ブラック
こうすることで外側の色とのメリハリが出て、ぱっと見、スポークの本数が少なく見えてお洒落。
ホイールリムもオプションのレッド仕様
ハンドリムの取付け部は、元々2穴ですが不要の穴は切り落として見栄え良く加工してあります。
タイヤはSCHWALBEのRightRunのオールブラック

Img_6013_20200926234201
サイドガードは愛知県のK-factoryさんオリジナルのカーボンサイドガードを採用。
見た目も良いし軽くなるので、とても良いパーツでオススメ。
ちなみに、この後、形にこだわったオーナーさんの意向で汎用型からワンオフで作り直しました。


【カスタム箇所】
REV製Lシリーズの軽量ブレーキ&アームレストホルダー
クロスメンバー(折りたたみ部)社外塗装
STRADAホイール 内スポーク黒/外スポーク赤 赤ホイールリム(ハンドリム爪加工)
SCHWALBE RightRun 黒
dLITEキャスター 赤
キャスターアッパー ブラック仕上げ
キャスター取付けボルト チタンブラック
ブレーキレバー ブラック仕上げ
K-factoryドライカーボンサイドガード ワンオフ仕上げ
などなど・・・

カスタムご希望の方は色々なメニューを用意しておりますので【橋輪】にお問合せください。

| | コメント (0)

Newタイプのコーティングで製作してみた

これまでウレタン塗装やパウダーコーティングを施した車いすを紹介してきましたが、今回は今までとは違うタイプの新しいコーティングを施した1台をお披露目します。

モデルはOX製(フルオーダーREV車)のRD
折り畳みの中ではOXの最軽量モデル。フルオーダー車なので細かいセッティングは詰め込まれておりますが、要点となる部分だけを紹介していきます。

OX社外での塗装なので未塗装のまま入荷しました。ステッカーは絶対貼られてしまいます(-_-;)
1_20200722194901
このままポリッシュして納車してしまいたいくらいカッコよいのですが・・・
サクッとバラして三枚おろしにします。
11
2種類のコーティングを施すので、それぞれのパーツを分けて外注。

結構時間が掛かかってしまいました。
先ずは先に仕上がってきたクロメン↓
17
ブリランテレッドのパウダーコーティング。ちょっとお高めな色です。
18
キャスターは分割式のWCR5をクロメンと同色に。
反対側の合わせのリムが黒なのでツートーンになって格好良いです。

19
こちらのショートパーツはNewコーティングです。
リンクバー、ブレーキダイヤル、キャスターのスペーサー、クロメン補強カラーをグロスブラックで。

そしてメインのフレームは
12
タングステン。僕が使っているこの色のハンドリムを見たオーナーさんが気に入り注文いただきました。
この色、生で見るとかなりイイ感じなんですよ。
ちなみに表面はこういう仕上がり↓
16
ザラついています。触るとサラサラと音がする。
このコーティングにはステッカーが貼れません。すぐに剥がれてしまいます。ということは、汚れの付着を防止できるんですよ!

そして、このコーティングの更なる特徴は塗膜が極薄なのに強度が凄い。
先ずは強度を動画で確認してください↓



塗膜が薄いのでネジ山をコーティングしてしまっても、そのままボルトをねじ込めるのが素敵。(今のところ4mm以上のボルトは全く支障がありません)
14
↗ホイールのアクスルのアジャストボルトが入るネジ山も
15
↗もっと細いM6ボルトが入るネジ山もそのまま。
13
↗更にはベアリングが入る部分もそのままコーティング。
この部分はオリジナルでもスポスポすることがあるので、結果、良い接合感が得られました!

さて、これから組み上げていきます。


雨がずっと続いていたので橋輪店内はスペースが無くて組み立て作業が難しい。
ということで、自宅でテレワーク。ってテレではないですが・・・
21
自宅の玄関に組み立てるパーツが山積み

食卓での組み立て作業になります。
22
作業台には丁度良い高さ。お店で作業するよりかなり効率的だったりします。

先ずはクロメンの組み立てからです。
23
赤いクロメンにブラックに仕上げたセンターのカラーとリンクバーが違和感無くマッチング~
ハッキリ言って、ここは日の目を見ることはないと思われますが、このような場所をカスタムするのが『通』!
そして、ネジ山もコーティングしたフレームにアジャストボルトを組み付けていきますが
24
なんの抵抗もなくサクサク入る感触が気持ちいいです。

ある程度骨格部分が組みあがったので、この後は細かいパーツを取り付けていきます。
先ずはブレーキから
31
パット見、何の変哲もないように見えますが、さり気なくモディファイしております。
ブレーキレバーを黒コーティングに交換しているのは分かるでしょうが、ダイヤルは気づきづらいでしょうね。
というのも、一般のブレーキダイヤルは黒い樹脂の部品が採用されています。
このRDはオーダーでLシリーズのショートブレーキを軽量化の為に取付けられますが、ショートブレーキのダイヤルは元々シルバーです。それを外して黒にコーティングしました。
この部分とかはオーナーさんに断りもなく勝手にやっちゃってます。

お次はフロントキャスターの部品を組み上げます。
元々取付けしてあるキャスターフォークのナット、ここは絶対に交換したいパーツ。
ここも断りもなしに黒のチタンナットを勝手に取付けしちゃいます。ただし、オリジナルのナットのようにベアリングのインナーレースを押し付ける突起がないので、同じサイズのシムを用意します。
32
ベアリングの動きを最大限に活かすのに有った方がよいパーツです。

フォークのアッパー部分のシルバーもイマイチ(個人的に好きではないパーツ)なのでココも交換しましょう!
一応?オーナーさんにボディーと同色が良いか黒が良いかを確認。
33
凄く良いです。カーボンプレートとタングステンのカラーマッチングが格好良い。
実はこの色のパーツ、元々用意してありましたが取り付けてみてかなり気に入りました。
フロントキャスター+フォークのアッセンブリ、オシャレです!人気が出そうな予感。

そして、ホイールは
34
STRADAホイールのハブ赤・スポーク黒・ホイールリム赤の組み合わせをオーナーさんが選択。
これに合わせてタイヤはSCHWALBEライトランのオールブラック。ハンドリムはCARBO LIFEのCURVE Lを採用しました。

後は細かいところで言うと
35
アームレストホルダーはLシリーズの軽量タイプにしてあります。
これもRDですとオーダー可能です。

最後にコーティングしたサイドプレートの質感が分かるようにアップしてみました
37
こんな感じでザラザラしております。

全ての部品を取り付けて完了。
38
赤のワンポイントが効いていてスタイリッシュですね。
ある程度は勝手に部品をチョイスして取付けてしまいましたが、オーナーさんは出来栄えに大満足のようで良かったです。
思ってたより安かった』とオーナーさんは言ってましたが、高級車です!!!

| | コメント (0)

納車準備に2か月掛かったマシーン納車編

今回のネタは、前回の準備編からの続きとなる納車の儀です!

先ずは完成したマシーン↓
1_20190706233701
パット見は、はい赤/黒のツートンの車いすね!という感じですが、細部はかなり凝っております。
P2_20190706233801
これがモデルですが、イイ感じに仕上がったでしょうか??
準備編でお話ししましたが、メーカー都合で赤の部分が多くなってしまいました。黒フレームがメイン色なので、こういう時はフレームカバーを被せてしまえば解決です!

それではディテールを解説していきます。
先ずはブレーキ
2_20190706233901
【Before】これがノーマル状態。LRなので全長が短いブレーキを採用されてます。このレバーとダイヤルをコーティングした部品に交換。
クロスメンバー(折り畳み部品)のセンターパーツ(シルバー)もこの後交換します。

3_20190706233901
【After】ちょっとゴージャスになりました!最初はレバーもゴールドにしたのですが、ちょっとうるさかったのでブラックに交換。
レバーはお好みの色にコーティングできますが、グロスブラックは常時在庫してます。
7
【After】クロメンセンターの部品もブリランテゴールドに交換。ここは分かりにくい個所ではありますがヘソピアスみたいなもんです。

そして今回のコーティングで一番格好良い個所
4_20190706233901
【Before】キャスターホルダー・フォークアッパー・キャスト・スペーサーはシルバー。これを・・・
5
【After】すごく格好良いです。この車いすの一番のチャームポイントかと(笑)
WCR5は合わせリムでゴムだけ交換可能なので、色を付けてもずっと使える所がメリットですね!

お次はホイール
6

当初は【STRADAホイール】を色合わせして採用する予定でしたが、使っていないTT-3ホイールがオーナーさん宅の物置にしまってあるという、なんとも贅沢な状況だったので、それを使用することに。
ハンドリム・シャフトのボタンをブリランテゴールドにコーティングして、更にキャストサイドをゴールドのラインステッカーを貼り、ハンドリムスペーサーを赤くして、3本キャストに作成したスポンサーステッカーを貼ってみました。
ホイールの全体像は1枚目の画像を確認してください。

そして、オリジナルで作ったスポンサーステッカーをフレーム・クロメン・サイドパネルに貼る。
9

UnionJack(LOTUSは英国のチームなのでこれが貼ってあります)はちょいと主張が強いのでホイールを付けた時にタイヤの陰になるような、さりげないポジションで。
サイドパネルのLOTUSロゴは製作も切り抜きも結構大変でした。

余談ですが、橋輪で同時進行で自転車部門がLOTUSロゴの物を扱ってました↓(こちらはロゴはステッカーではなくてペイントです!)

http://hashirin.com/archives/1739967.html

最後に例の黒く染めたグリップに交換
91
グレーに比べて、まとまりが全然良いです!
このグリップ、交換したいというリクエストを既に数件受けているので、今後ご提供する予定です。

長くなりましたが全て完了したのでオーナーさんに納車。
92

仕上がりを満足いただけたようで良かったです。そして金額にもビックリされていました。
なんて良心的なお店なんだろうウチわっ㊙

お任せでお願いしたい!という太っ腹なオーナーさんも大歓迎なのでご相談ください。トコトンやります!


















| | コメント (0)

納車準備に2カ月掛かったマシーン編その1

久しぶりの車いす納車ネタですが、準備にすご~く時間が掛かったので2回に分けて紹介します。

先ずは準備編から。
P1
すごいバランスじゃないですか!?
P12
マイコーのつま先立ち。
ホイール無しで入荷したので何となしに段ボールの上に置いたら立った次第で。
話はそれましたが、今回の製作、色のオーダーが赤/黒/金でデザインはお任せ!だったので、この配色で真っ先に思い浮かんだのがちょい昔のTeamLOTUS。以前から格好良いと思っていたデザインです。
P2
次の自分のテニス車はこのカラーリングで行こうと思ってたのですが、中々作る機会がないので先にやっちゃいましょう!
で、先ずはメーカーにオーダーする時の色指定は前レッド/後ブラック。レッドの部分はほんの少しが良かったのですが、REVのフルオーダー車ではないのでそこまで指定できません。とりあえずセンターで塗り分け。
赤い部分を隠す裏ワザはあるので、とりあえずこのツートーンでオーダーして出来上がってきました。
車種は軽量モデルのOXのLRです。

入荷する前に橋輪在庫のパーツを前もってパウダーコートに出しておきました。
P3
WCR5キャスターとそのスペーサーをブリランテゴールドというカラーに。組み立て後スペーサーはブラックの方が格好良かったので変更しました。
P4
クロスメンバー(折り畳みの部分)のセンターパーツとブレーキレバーもブリランテゴールドに。
これまた組み立て後ブレーキレバーはブラックの方が格好良かったので変更。
P5
ホイールのシャフトのボタン部もブリランテゴールドにというこだわりぶり!
と言っても全て勝手にやっちゃっているんですが…(^^;)
金額も全てお任せな太っ腹オーナーさんなので、こちらも気兼ねなくトコトンやっちゃいます。
ちなみにこの色の塗装は結構な金額です。
部品を組み込んで行くと
P6
すげー格好いい!
このコントラスト、玄人受け間違いなしです!スペーサーをゴールドから黒に変更して正解。
まぁ、こんな細部まで観る人は少ないですけど、お洒落は足元からです!

そして、一番時間が掛かったパートです。
グリップ(押し手)をOXの裏メニューの直角グリップにすれば色が黒で問題ないのですが、
通常のグリップを希望だったので色がグレーになってしまいます。
このカラーリングにグレーのグリップがどうしても僕的にしっくりこない。嫌だ。絶対に嫌だ。
P7
ここもオーナーさんに何の相談もせずに勝手に突っ走る。
で、色々と探していたら良さそうな太い収縮チューブを発見。
これなら行ける!と大喜びして通販で購入。
で、到着後すぐに取り付けてみると、カーブしている内側部分がどうやってもシワになってしまうんです。
なのでπ数を変えて別の物を注文。同じ結果(^^;)
そしてまた別の物を注文・・・
合計4種類を試すも・・・
P8
全てNG。
ちなみに部品は橋輪在庫の物で実験してます。これだけで2週間くらい掛かってしまった。

もうこうなったら諦めます。
でもグレーの色は諦めません。
で、染めてみることにしました。
P9
結果、この画像の染料はイマイチで別の物にしたのですが、成功です!
P92

色落ちもなく、そのまま使えそう。一応、納車後にしばらく様子を見てもらうことにしました。
このプロセス、結構な部品代と労力が掛かってますが、自己満の世界なので無料サービス!
太っ腹!頼まれてやった訳ではないんですけどね。

そして最後に重要な任務が。
このモデルはF1マシーンなのでスポンサーのステッカーを作成しないと。
そのスポンサー達、一般的にはメジャーではなかったりするので全て自主製作しなくてはいけません。
なので、ネットでロゴを拾ってそれをPCでトリミングしていきます。
P81
そしてカットアウトしたステッカーを切り抜きして(この作業も超大変;;)ステッカーを貼っていきます。貼ったフォルムは次回紹介します!

これにて一通りの準備は完成したので、完成したマシーンは後日のネタで。続く・・・















| | コメント (0)

イタリアン

2019年最初の納車はド派手マシーンです。

Img_7404
オーナーのママさんより「とにかく派手にしたい!」という希望があり色々とデザインを考えたのですが、以前橋輪でイタリアンカラーに塗装したハンドリムを大そう気に入り,フレームもトリコローレにすることにしました。

塗り分けはお任せとのことで、いつもの様に図面に色分けのデザインをして発注です。



Img_5687

Img_5770_2

パウダーコーティングから仕上がってきたフレーム部品とハンドリム。ド派手っす!

Img_5788
後ろから見ても格好いいようにレッドラインを入れてアクセントを付けてみたり・・・

Img_5781
思いっ切りイタリアン。
キャスターも輝くライトニングキャスターです。

Img_5786
写真を撮り忘れましたが、この後バックレストに伸びるフレーム部分に勝手にステッカーチューン。
marzocchiのステッカーを選択。
marzocchiはイタリアのサスペンションメーカーでデザインもトリコローレで、かなり決まりました!
自転車屋に何でmarzocchiのステッカーが有るの?という感じですが、元々バイク屋だったのでこの類の物が
残ってたりするんです。
その他、数か所ステッカーを許可なしで貼り付け。ママより全てお任せいただいてるのでOK!!かと・・・

 

Img_5677
このノーマルの転倒防止のキャスター、なんかつまらないので、店に有った深リムチックなキャスターに交換。

 

Img_5679
これが結構格好いい!この良さわかるかな??

肝心の車いす本体は、REVの固定車XRを子供仕様にしたフルオーダーモデルです。原型をとどめていない
モデルで橋輪ではこれまで子供用に10台くらい作ってきました。

 

Img_5795
ホイールは【STRADA】 の黒ハブ・赤/黒スポーク(内側黒の流行りのやつ)・トリコローレ塗装のハンドリム・黒ホイールリムの組合せ。

パウダーコーティングするのに全て分解して組み直してあります。

ここまで説明すると分かると思いますが、かなりの高級車です

このド派手な車いす、本人もママも仕上がりに大変喜んでいて作り甲斐がありました!

| | コメント (0)

レインボー号最終仕上げの巻

先日完成したはずのマイマシーン。
のはずが、他のお客さん達のモディファイに刺激され、とことん突っ走ってみました。
まぁ今回は部品のパウダーコートだけですが・・・

 

先ずはブレーキレバーをフレームのレインボーカラー先端と同色のブリランテパープルに↓

A

お次は、キャスターのスペーサーもブリランテパープルに。この部品は殆ど目立ちませんが

 

B

 

そしてクロスメンバー(折り畳み部)の中央部のジョイント部品をブリランテオレンジに。これは後でかなりいい感じになります。

C_2

ブレーキのダイヤルはブリランテオレンジで。
ブレーキはイモネジでダイヤルの分解ができるOXLシリーズの物が付いているのでこの技が可能ですが、一般のブレーキでは出来ませんので悪しからず!

D

でもって、組み替えたクロメンのジョイント部分は↓

H

 

元々リンクバーもこの色にしてあったので、統一感がでたかな。
でも、この部分って下から覗かないと見えないので完全な自己満ですね。

そしてブレーキのレバーとダイヤルを交換します。
【Before】

I
ブレーキレバーとダイヤルはシルバーでしたが、交換後は・・・
【After】

J

 

元々付いてるブレーキロックナットがゴールド系なのでダイヤルの色はOKですが、
レバーのパープルはちょいとやり過ぎで失敗したかも

 

 

なんか品が無いような。まぁやってみないと分からないから仕方なしということで。
でも勿体ないからこのままにしておこうかと。


完成した全体的なイメージはこんな感じです↓

L
レインボーマンです。赤が入ってないけど。

ところで、ブレーキレバーのグロスブラックは最近人気のようなので数点用意しておきました。

F
55mmと75mmが有ります。気になる方はお問合せください。
ついでにブリランテオレンジにコーティングしたクロメンのジョイント部品と
ブリランテパープルのブレーキレバーもありますよ~↓

G
これ以外もお好きなカラーにコーティングできるので興味のある方は【橋輪】 までお問合せください!

以上、パーツコーティングのネタでした。

 

 

 

 

 

 

 

| | コメント (0)

高級塗装仕様

今回のネタは「めちゃくちゃ高い塗装代になっちゃったぞ!」なカスタム車いすのご紹介です。ベース車種はOXのフルオーダー車のREV RCです。
ここんところずっと込み合ってるREV車なので、注文から出来上がってくるまでいつもの様に約半年待ち。

納車された車いすを塗装に出す為にサクッと分解します。なにぶんお待たせしているのでスピード作業

今回の塗装はオーナーさんがご自身でペイントショップを探されたので、分解した部品を全てお渡しなのですが、急ぎ過ぎて渡した後に写真を撮るのを忘れてたことに気付く

 

このRCの仕様は先日完成した【BOBBYクン号】と類似していて、側板をビス留め仕様にして、ブレーキ・アームレスト・キャスターはLシリーズの軽量パーツを採用。

そして、塗装から仕上がってきたフレームをやっとここでご紹介です↓

1
吹き上がる炎をイメージしたリアルフレームスという技法だそうです。
車いすのフレームは細いパイプなのでこういうデザインは大変なんだろうなぁ。

2
キチンとクロスメンバー(折り畳み部)まで仕上げてあり、クロメンのセンターのジョイント部品やリンクバーもラメ入りブラックが施されており凝ってますねぇ

ここから組み上げていきます。
フレームとクロメンを組み付けたら、お次のショップへGO。
愛知県の【ケイファクトリー】 さんの元へ「フロントパイプガードフィルム」の施工に旅立ちます。
OX→橋輪→塗装屋さん→橋輪→ケイファクさん→橋輪→オーナーさん
という長旅なんです。

3
そしてフィルムが貼られて戻ってきました。
キレイに仕上がってますねぇ
丸の真ん中部分からフィルムが貼ってありますが言われなければ分からないくらいの仕上がりです。

4
キャスターフォークの部品・ブレーキレバー・ブレーキダイアルなどはグロスブラックのパウダーコーティングで仕上げてます。

5
そしてホイールはSTRADAを採用。
ハブ:レッド スポーク:ブラック ホイールリム:レッド
ハンドリムはチタン製をオーナー様が用意して取付けました。(実はここで発覚してしまったのが、重さが…)


約10か月ほどの時間を要して遂に完成しました。

7
レッドとブラックでまとまっており、完成度が高いですネ
キャスターホルダーの取付けナットはこの後ブラックチタンに交換しました。

6
ブレーキパーツ・クロメンパーツをブラックにするのが最近の流行りですかね!?
色付けしたい方はお問合せください。何色でもOKです!

納車の時にオーナーさんに塗装代を聞きました

ビックリ
僕のマシーンのパウダーコーティング6色仕上げより高い。
トータル金額は、うん何が買えるだろう??
でも、こういうモディファイはいいですね!

出来上がってみれば、高級車いすでした!の巻。

 

 

 



 



| | コメント (0)

レインボーカラー号 完成編

第三弾の今回は最終ネタです。

組み上げたフレームとクロスメンバー(折り畳み部)の接合部のボルト類を全て交換しました。

501

よく見ないと分からないですね。いや、よく見ても分からなかったりするかもでも、いいんです!これが男のロマンです!多分…

502
自己満に浸りながら、次はレザー類を取り付ける前にアルミ部分とカーボン部分をコーティングしていきます。

503
使用するのは【WAKO’S バリアスコート】です。簡単に塗布できて輝きは抜群!
以前から愛用していますが、これをコーティングしておくと汚れが着きにくいし、もし着いてもハンディーモップ等でサクッと落とせるのでおススメです。
WAKO'Sの回し者です。昔、世話になったので。

バリアスコートで仕上げたら、最後にレザー類やブレーキ・アームレスト等を取付けていきます。

フレーム後方のオレンジやゴールドがキレイな色なので、この色が隠れていってしまうのが残念ですが、チョイ見せでお洒落を演出!・・・とでも言っておこう。

 


無塗装のBefore→レインボーカラーのAfterに変身しました。

001
Before

After

505
ブレーキやアームレストの取付けボルト類も全て交換してあります。相変わらず分からないと思われるが・・・

さて、最後にホイールの選択になりますが、
これが一番時間掛かったかも。
当店で取り扱っている【STRADAホイール】の色の組合せを何通りか試してみて悩む。
そして、OXのTT3を取付けてみても中々よろし!
ハンドリムをゴールドにすると格好いいけど、折角のフレームカラーが消されてしまったり、正に色々悩む。

507
ホイール5種類を試しました。わざわざハンドリムを組み替えたりもして時間掛かりました。

結局、選びきれず、左右若干異なる仕様にしました。

603
↑左:紫ハブ・白黒スポーク・黒リム・紫(ブリランテパープル)ハンドリム

604
↑右:紫ハブ・白黒スポーク・桃(紫っぽい)リム・黒ハンドリム

しばらくは左右このままにしておいて、皆さんの意見を聞こうかと思います。

602
仕上がったマシーンの画像を撮ろうとベッド(撮る場所がここしかない)に乗せると、いつものごとく被写体が割り込んで来たので、とりあえず採用。

年初からのプロジェクトがようやく完成です!長かった~

605
チョット派手な仕様になりましたが、一色一色がとてもキレイな発色なので、単色でもいいし、ツートーンでもいいし、今後のカラーサンプルマシーンにしたいと思います。
先ほど座ってみたら、ポジションもバッチリで、乗った姿勢もかなり良くなりました。

10月10日からのHCR(福祉機器展)に乗って行くので、色見のチェックをしたい方は声を掛けてくださいね!

| | コメント (0)